日本のクリニックは「フレッシュな細胞のほうがよい」と説明しますが、凍結保管した細胞は弱ってしまうのですか?
公開 2026年9月20日更新 2026年9月21日
クイック回答
2008〜2025年の研究を対象としたシステマティックレビューでは、凍結・解凍後のSVFの生存率は新鮮な組織とおおむね同等だったと報告されています。ただし同レビューは、標準化されたプロトコルと機能的な力価試験が依然として必要だとも述べており、「どこで凍結しても同じ」という意味ではありません。生存率を下げる要因として、凍結期間が長いこと、酵素消化の時間が長いことが挙げられ、保存温度そのものの影響は小さいとされています。DMSOやトレハロースなどの凍結保護剤を用いた1か月未満の短期保管で最もよく保たれた、という結果です。
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回答
「フレッシュか凍結か」は、細胞の由来より処理条件で結果が変わる論点です。レビューが指摘した要因を整理すると次のようになります。
- 凍結期間:長いほど生存率が低下。1か月未満の短期保管が最良。
- 酵素消化の時間:長いほど生存率が低下。
- 保存温度:それ自体の影響は小さい。
- 凍結保護剤:DMSOやトレハロースの使用が良好な保存と関連。
同時にレビューは、標準化されたプロトコルと機能的な力価試験がまだ整っていないと述べています。つまり「生存している細胞の割合」は測れても、「その細胞がどれだけ働くか」を共通の物差しで示す方法は確立途上です。施設に尋ねるなら、凍結保護剤の種類、酵素処理の時間、解凍後に生存率を測定しているか、という三点が具体的です。
出典
- journalEffects of Cryopreservation on Stromal Vascular Fraction Viability in Human Adipose Tissue: Insights from a Systematic Review (Farhana S et al., Tissue Eng Regen Med, DOI 10.1007/s13770-026-00833-1) — Europe PMC / Tissue Engineering and Regenerative Medicine (Springer Nature) · 閲覧日 2026年9月20日 · 根拠ページ