「幹細胞を注入します」と言われたとき、本当に幹細胞なのかどう確認すればよいですか?
公開 2026年9月20日更新 2026年9月21日
クイック回答
培養した脂肪由来幹細胞は、CD73・CD90・CD105・CD44が陽性でCD45・CD31が陰性という表面マーカーの組み合わせで定義されます(2013年のIFATS/ISCT合同声明)。これらのマーカー解析の結果、投与細胞数、生存率を書面で提示できるかを確認してください。提示できない場合、投与されるものがSVFなのか培養ASCなのかも判断できません。
1語出典 3
回答
2013年のIFATS/ISCT合同声明(Bourinら, Cytotherapy)は、脂肪由来幹細胞を「脂肪組織由来で、培養皿に接着し、培養・継代された多分化能をもつ細胞集団」と定義しています。表面マーカーはCD73陽性・CD90陽性・CD105陽性・CD44陽性、CD45陰性・CD31陰性で、骨髄由来の間葉系幹細胞との区別にはCD36の発現が有用と報告されています[3]。
カウンセリングで確認するとよい項目は、(1) 培養しているか(ASC)/していないか(SVF)、(2) 上記マーカーによる特性解析を実施しているか、(3) 投与する細胞数と生存率、(4) 細胞の加工を行う施設名、(5) 研究として行う場合の試験登録番号、の5点です[2][3][4]。
なお、試験管内での分化能(脂肪・骨・軟骨・筋)が示されていることと、特定の美容・治療効果が証明されていることは別の問題です[2][4]。
出典
- academicAdvancing fat graft survival: from adipose-derived stem cell mechanisms to next-generation regenerative strategies — Frontiers in Cell and Developmental Biology (2026) · 閲覧日 2026年9月20日 · 根拠ページ
- journalAdipose-derived mesenchymal stromal/stem cells: An update on their phenotype in vivo and in vitro — World Journal of Stem Cells (via PubMed Central) · 閲覧日 2026年9月20日 · 根拠ページ
- journalAdipose Stem Cells: From Bench to Bedside — Stem Cells International (Ferraro, Mizuno, Pallua; via PubMed Central) · 閲覧日 2026年9月20日 · 根拠ページ